泥の砂
海の家が三軒、並んでいる
そのどっかの、一個から
走ってきた
毎年、洪水のあとに来るから
畳とか浮いてる
茶色くて、いろいろ浮いてる
おとうさんは乱暴で
向こうのテトラポットあたりまで泳げ、みたいな
その手前の、10人くらい乗れる
おおきい浮き輪まで泳いだんだけど
ゴーグルも無しに
足も、底につかないから
その、浮きに 登るのが
すごい、たいへんだった
弟はまだ生まれていなくて、おかあさんと犬がいた
おかあさんは、むらさき色のビキニに
むらさき色のパレオを巻いていた
おとうさんは、すごいハイレグを履く
ひとが見て、大丈夫なのかな っていう