coccon

 

 

Perfect Day 5

とくに、なんの予定もない日

二度寝できるのに、清々しく目が覚める

しかもまだ、だいぶ朝

 

鏡を見たら、きのうまであったはずの

ニキビの痕が、消滅している

 

シンクには洗っていないお皿やお茶碗が

ひとつもない

お米もきのうの夜

ちゃんと炊いたらしい

オムレツをつくって食べた

 

ゴミ出しにも、成功する

帰りにポストを見たら

雑誌の最新号が届いていた

 

忙しすぎて、

きょうが発売日だってことを忘れていたけど

購入予約を忘れていなかった

過去のじぶんを誇りにおもう

 

紅茶を飲みながら、読んだ

 

友だちから「これから来ないか」と誘われた

よく急に呼びだしてくる、友だち しずる

 

暇だし行くことに

 

「けっこう、まとめてくるひとっているんだよなあ」

「まとめてくるひと?」

「一瞬とか、人生とかって、

言葉でまとめられるものなのかなあ」

 

ひとりでいるときよりも

だれかといるときのほうが、

さみしい気がしていたんだけど

しずると話しているときは、

そういうのがどうでもよくなる

 

自転車で帰った 寒くて、つめたかった

夜の暗闇、そして静けさ

なんだろう、なぜだか 情緒をかんじる

 

あつい湯船につかる

 

とつぜん、もうここにいるのは限界な気がした

この生活とか、部屋とか

わたしを取り巻くサイクルが

 

でも、いまから知らないどこかへ

行くわけにもいかないから

 

まんがを読んで、寝る

すぐに眠ることができた

シーツも洗ったばかり

 

©mum&gypsy cocoon